
日本最初のADSLサービス、かつ、世界で最初の電話重畳利用型サービスの装置、ついに役目を終えました。 その装置は、この写真のように、NTT大分府内局にポツリン~と約12年間、立地していました。 ![]() NTTのメタリック回線を使った日本初のADSLサービス、、、 その1999年12月20日の開通当日の模様は、「ADSLサービス開始!」レポートで報告されていますが、藤野家が日本で最初の第一号。 (藤野家で工事を担当されたNTTスタッフも少々緊張気味な雰囲気がレポートされていますよ。しかし主の藤野君は留守です) 当時は、まだ、インターネットの認知度が大きくなく、この日本初を報じたのは東京の読売新聞だったかな。(1面の左上でけっこう大きな扱いだったと思う) 残念ながら、地元のメディアの皆さんは注目していただけなかったような記憶があります。 |
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大分市役所前にあるNTT府内局。 ホントに街の真ん中なんですが、川向こうの我が家にはサービスできなかったなぁ。。。。 |
2011年12月12日13時ちょうど、その装置を“止める”ためにコアラスタッフ登場。 | その大任(?)は、天神コアラの原田君です。 |
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あちこちうろうろみまわりつつ、、、 | 裏を見たり、、、、 | 表を見たり、、、 |
これが当時のNTT局舎側のADSL集合モデム。 住友電工製です。 住友電工さん、たいへんお世話になりました。 ![]() これで96回線対応なんですが右の写真見てわかるように、もう一棚分のスペースがある。 つまり、当時は、1ラックで192回線の対応。 時代は変わって、現在は1000回線以上のハズ。 |
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192ぐらいの回線数ではとっても実用にならず、当時の郵政省の委員会で、以下のような試算を見せて、NTT局舎費や装置の小型化や低価格化が不可欠だと訴えたなぁ。 ●積み上げ計算では、 センター設備を3年で回収 2,000円/月 (3年で72,000円) ユーザー宅内設備3年回収 1,000 (3年で36,000円) バックボーン費 2,000 コロケーション費 2,000 事務管理コンテンツ費 2,000 --------------------------------------- 計 約 9,000円/回線・月 + バックボーン引き込み専用回線費 (これが高かった!、当時は光ファイバーの芯貸しサービスが無く、高価なATM通信を行う方法であって、多数のNTT局舎でADSLサービスを行うと、そ の局舎間にそのバックボーン通信網を用意し、かつ、通信料を払わねばならず、そこだけでも経済的に成り立たず、実用にならなかった!デス。きつかった なぁ。) + メタル電話回線借用費 |
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NTT局舎内の工事は、NTTさんの指定業者から選んで担っていただきます。 しかし、工事以外の装置はコアラが行わねばなりませんので、2社立ち会いで進めます。 先ずは、クロック周波数を届ける線を殺します。 |
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左写真のように装置のヒューズを抜いて電源を落としていき、電圧がその都度、下がっていくのを確認。 もちろん、最終的にゼロになるまで作業が続きます。 ![]() |
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![]() ついに全停止! |
長らくお世話になりました。 ![]() |
■日本で最初のADSLサービス装置のお引越し■
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2011・12・16 kawano
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とっても懐かしいお話、今から20年以上前にタイムスリップしたみたいに 様々なことを思い出してしまいました。 この第一号装置が府内局に今まであったのですか? ADSLの実験、というのを、見せていただいたことがつい先日のような気がしますが、 確か、日出の厚生年金会館ではなかったでしょうか? それとも、別府湾ロイヤルでしたか? 会議室の内と外で、電話線を使ってのデモがありましたね。 何だか説明を聞いても分かったような分からないような、 でも、草本さんのレポートを読んで、そうそう、今までにない、目を見張る高速回線だったなと、 今じゃ、昔話になってしまってますけど、、、 そういう地道な一歩一歩の積み重ねで、今、私たちが快適にインターネットを楽しめています。 その一歩からずっとお世話になっているCOARAさんです。 本当にありがとうございます。 おかげで毎日、便利に楽しくインターネットを活用して暮らしています。 もう、ネットの無い生活なんて考えられないですね。 でも 技術的にはまだまだ今も進化し続けているのでしょう。 ADSL実験を見せていただいたこと、 日本で世界で最初にADSLを実用化使用されたのが、よく知っている藤野家だってこと、 その発信装置が、今、(株)COARAの事務所に大事に置かれていること、 忘れないと思います。 レポート本当にありがとうございます、うれしく見せていただきました。Mie |
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