百聞一見

1999年12月20日・ADSLサービス開始!!

 本日1999年12月20日、ニューコアラのADSLサービス開始により、日本で第一号となるADSLサービス・ユーザーが大分市にて始動いたしました。                                       

【ADSLサービスとは】
既存の銅線の電話回線を利用した高速インターネット接続サービス。

 アナログ回線を利用し、定額料金で24時間常時・高速インターネット接続できる、サービスです。また、アナログ回線でインターネット利用と通話利用が同時にできるのが特徴です。

 ADSLは、家庭での固定料金・高速インターネット接続が可能ということで、非常に注目されています。(ADSLサービスは、先ごろ郵政省からの認可が下りたばかり。)

 日本で初めてADSLサービスを利用される大分市内の藤野幸嗣さん宅へお邪魔し、ADSLが始まる歴史的瞬間をレポートいたしました。

 12月20日、この冬始まって以来の極寒、雪が散らつく中、ADSLサービス開始の工事の為、藤野家へ向いました。

 ちょうどこの日は藤野さんが出張の為、留守番をされていたお母さまのキヨ子さんの見守る中、工事開始です。

 まずは、ISDN回線からアナログ回線への切替え作業です。
というのもADSLサービスを利用するにはアナログ回線でなくて利用できません。

つまり藤野邸は、インターネットを快適に利用するためにかつてアナログ回線からISDN(デジタル回線)に変更したけれど、さらに高速ネット接続のADSLサービスを利用するためにアナログ回線へともどしたというわけ。

 なんとも不思議な感じ。

寒空の中、回線チェックをするNTT-TEの大石さんです

 NTTさん内部でも、まだこの新しいサービスには対応にとまどっている部分もあるとか。

 「ADSLサービスの需要が本格的に立ち上がれば、いまのような米国追随型でなく、いろいろな技術が出てくるのでは」と藤野さん。

 やはり、「私も初めてなんですよ」とNTT-TEの大石さん、ADSLを利用する為に必要な、”スプリッター”で回線とモデムを繋げていきます。

 アナログ回線への切替確認の為、NTT交換機とのチェック。

確認も終了し、ISDN回線からアナログ回線へと切り替わりました。

 次は、コアラの技術スタッフ葛城さんデジタル工房ハート)がコアラ側内でのネットワーク切り替え作業をしていきます。

 右の写真の黒い物体が、ADSL専用のモデム

 このモデムは、郵政省さんのご指導のもと、実験サービスという性格から、当初DSLモデムは貸出しのみの対応となっています(有料)。



電話機とISDNを利用する為に使っていた、
ターミナルアダプター(右)



そして現在はADSL専用モデムが
取り付けられています


12月20日、正午過ぎ、無事、ADSLサービスが開通しました!!

そこで早速、藤野さん宅のiMacをお借りして、ADSLでのインターネットを体験してみることに。

 感想は、さすが!とにかく速い!

ISDN回線に比べて最大10倍以上早いのでダウンロードやホームページ表示が超快適な速度で参照可能。
ダイアルアップとは比べ物にならない通信速度。

こういった環境は、特にビジネス・ユースには期待できそうです。

 また、ADSLサービスでは、グローバルの固定IPを持つことができます。つまり、独自のサーバーを持つことができるのです。

よって、ホームページにCGIなどのプログラムを走らせていた方には、制限を気にすることなく利用できるようになります。
こういったことからも、多少専門的なこともわかる方が利用すると、さらに快適なサービスとも言えるでしょう。

 また例えば、自宅にライブカメラを設置して、24時間外部に動画を発信できたりします。残業しているお父さんが気軽に家族にパソコン同士(動画と音声)で連絡とれるようになるのかもしれません。

 現在では大分市内の限られた地域のみ利用できるサービスですが、将来はサービス領域が広がる可能性もあり、通信に関わる料金の定額・低額化や高速化に拍車をかけるものとなるでしょう。

※ 掲載内容はコンテンツ制作当時の情報です。

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